『職場のパワーハラスメントについて』

/ 4月 15, 2018/ 未分類

社労士としての仕事をしていると、パワハラと教育の線引きについて質問を受けたり、考えさせられたりすることが多くあります。

厚生労働省が職場のパワーハラスメント防止対策についての検討会を行っており、直近で報告書がまとめられているのでご紹介します。

(以下ULRから検討会の資料を見ることができます。)
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kintou.html?tid=478680

報告書では、企業が抱える課題の一つとして、「行為者と被害を訴える相談者の人間関係、地位、業務の状況等が千差万別であることから、パワーハラスメントに該当するか否かの判断が難しい」という状況があることが書かれています。

たしかに相談を受けるケースでもパワハラなのか、教育の一貫なのか、パワハラと主張している人に問題があるのか、ケースによってさまざまだと感じます。最低限のパワハラと捉えられる基準を知った上で、実態に応じて企業、個人ともに判断をしていく必要があるように思います。

報告書に書かれている「職場のパワーハラスメントの概念」と「職場のパワーハラスメントの6つの行為類型」を紹介いたします。

【職場のパワーハラスメントの概念】
職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性(※1)を背景に、業務の適正な範囲(※2)を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいう。

※1 上司から部下に行われるものだけでなく、先輩・後輩間や同僚間などの様々な優位性を背景に行われるものも含まれる。
※2 個人の受け取り方によっては、業務上必要な指示や注意・指導を不満に感じたりする場合でも、これらが業務上の適正な範囲で行われている場合には、パワーハラスメントには当たらない。

【職場のパワーハラスメントの6つの行為類型】
1 暴行・傷害(身体的な攻撃)
2 脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言(精神的な攻撃)
3 隔離・仲間外し・無視(人間関係からの切り離し)
4 業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)
5 業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと(過少な要求)
6 私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)

上記の1~6の行為が「業務の適正な範囲」を超えて行われた場合にはパワーハラスメントだと考えられる。ということなのですが、報告書でも、~こうした行為について何が「業務の適正な範囲を超える」かについては、業種や企業文化の影響を受け、また、具体的な判断については、行為が行われた状況や行為が継続的であるかどうかによっても左右される部分があると考えられるため、各企業・職場で認識をそろえ、その範囲を明確にする取り組みを行うことが望ましい~と書かれています。

パワハラを受けたと感じた人は、上記の1から6に該当するかどうか、またその行為が「業務の適正な範囲を超えて」いるかどうかを考えてみると良いでしょう。パワハラを行う側は無意識にパワハラ行為を行っていることがほとんどです。一度、普段の仕事の仕方、職場の人との関わり方を見返して、上記1から6に該当することがないか、また「業務の適正な範囲を超えて」そういった行為や言動していないか考えてみると良いでしょう。